初版1974年、新装版1981年、そして今回の復刻版。帯の宣伝には「すべては基本から。伝説の英文法書、名著復刊!」とある。このまま。それ以上言うことはない。
自分は受験目的でなく、学部か院のころに買ったような記憶がある。その後いつの間にかなくしてしまったので、これ幸いにとばかり買い直した。事典レベルの大きな英文法書はいくつか持っているのだが、いわゆる学習参考書レベルのものはほとんど持っていないし、手元に一つ置いておくにはよいかと。あと、大部だが片手で一応持てる本だと、Renaat Declerck『現代英文法総論』はよく使う(私の興味分野である従属節関連が充実しているので)。
この毛利氏の本、「学習参考書」というだけでなく、大学生なり社会人なり、あるいは英語を何らかの点で専門とする者にとっても、とても有用である。毛利氏は言語学者・英語学者として優れた仕事を残された方なので、それも当たり前といえば当たり前だが。研究社は名著をホイホイと絶版にするような会社ではないと知ってはいるが、興味がある人はお早めに。