2020/11/05

縁だよ、縁

 


ヴァイオレット・エヴァーガーデンに行ってきた。正に入魂の作品。特に作画クオリティの高さは惚れ惚れするレベル。だけでなく、あの凶事によってこれが最後の作品となったスタッフのあることを思えば、その意味でも入魂の作品。今回は公開して少し経ってから観たのだが、昨年9月に公開された外伝にあたる作品は初日に行ったこともあって、終了後、客席から静かに拍手が起きたときには、思わずカバンからハンカチを取り出したものだった。

今回、たまたま書店に寄ったのだが、そこがアート系の品揃えのしっかりしたところで(こういうセレクトショップ的な書店は今後増えるかも)、文庫も河出のシリーズがよく揃っていた。興味を引かれたものを片っ端から買うとえらうことになるので、見るだけ、見るだけ、と自分に言い聞かせながら眺めていたが...

結果、3冊だけ買った。萩尾望都のエッセイや小説を収めたものが出ていて、これは買うしかないだろ、ということで。実際、随所に織り込まれたイラストだけでも買う価値は十分よな。出版年は2009, 2017, 2019で、最初のものなどは自分の専門分野の文献だったら見落としが許されない年代のもので、ああ追いついてよかったと胸をなでおろす。

思えば、ヴァイオレット・エヴァーガーデンも系譜的には萩尾望都や幾多の少女マンガの伝統の上にあるわけで、映画を観た日に萩尾氏の未見作品をゲットできたのも、何かの縁かも。