Toshio Ohori / Environment and Information Studies, Keio SFC
カロリン・エムケ『なぜならそれは言葉にできるから−−証言することと正義について』みすず書房
帯から:<暴力をうけた人はなぜ、「それ」を言葉にできなくなるのか。語りの断絶を見つめ、世界への信頼を取り戻す道を探る。それでもなお語り、聞き、言葉にすることへの賛歌>
制度化された「言語学」の研究領域にはどう見ても入ってこないが、人間と言語について考える上では忘れがたい一冊。とりわけ、国際秩序が暴力的に破壊されるのを目の当たりにしてみれば。
松本曜・小原京子(編)『フレーム意味論の貢献−−動詞とその周辺』開拓社
Fillmore's childrenによる研究論集。おすすめ。フレームとは何か、その理論上の位置づけはどのようなものか、ということについては、いずれ記事を書きたい。
カンタベリーの巡礼行とは関係ないが、ひねもす春の汀。でもこの日の朝は雨だったからshoures sooteと言えなくもない。